全部 1- 101- 201- 最新50


勇者の代わりに地獄の帝王倒しに行くことになった
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/20(金) 22:01:15.41 ID:FOcw6h+q0
勇者の住んでた村がモンスターに襲われて滅んだらしい
仲間になって馬車の中で寝てるだけで一躍有名人になる
オレの完璧な計画が見事に狂った

4 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 22:04:04.93 ID:FOcw6h+q0
オレを遠目から見るとピンクのかたまりに見えるだろう

けど自分は王宮の戦士ライアンではない
本物のライアンはいま自分の足元に転がっている

7 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 22:07:39.48 ID:FOcw6h+q0
すまない話が唐突過ぎた
順を追って話していこうか

自分は昔、人間に憧れていた時期があった
古臭い井戸の周りや井戸の中を秘密基地にして遊ぶ子供達を
影から眺めながら一緒に遊びたい、仲良くなりたいと
考えるうちに気持ちが強くなり
人間になりたいと思ったのだ


8 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 22:12:57.32 ID:FOcw6h+q0
ある日、王宮から来た戦士が井戸の底にやってきた
どうやら近くにある村の子供達が行方不明になっているらしい
その事件の調査に来たようだ

『人間になるためにはまず人間を知ることだ』

そう考えた僕は戦士の仲間になろうと
話を持ちかけてみた



1日ホイミ10回で僕を仲間にしませんか?
脳みそまで筋肉なあなた達にはホイミがきっと役に立ちますよ?

9 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 22:15:29.80 ID:FOcw6h+q0
結論から言うと断られた、てか殴られた
剣を抜いてきたのでその場から離れ戦士を巻いた

こっちは浮遊しているので水路をちょっと渡るだけで
すぐに逃げ切ることが出来る

戦士が顔を真っ赤にしている
あんなバカはこっちから願い下げだ

12 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 22:20:41.69 ID:FOcw6h+q0
一人目の戦士が去り
その翌日に別の戦士が来た

全身ピンクの鎧だ
センスと言うか正気を疑う
こいつも子供達の事件の調査に来ているようだ

頭の悪そうな顔をしているし
こっちも少しレベルを落として会話してみよう


ぼくホイミン
いまはホイミスライムだけど
にんげんになるのが ゆめなんだ。
にんげんのなかまになったら
にんげんになれるかな?
ぼくをなかまにしてよっ

14 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 22:24:43.57 ID:FOcw6h+q0
この知性のなさが相手に共感を与えたのか
すんなりとOKしてくれた

実際にこのピンクについていけば人間になれるかどうかは疑問だが
とりあえずは人間を知るところからはじめよう


「そうだ、自己紹介がまだであったな
拙者はライアンと申す、これからもよろしくでござるよ」



ピンクの名前なんてきいてねーよ

19 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 22:31:37.95 ID:FOcw6h+q0
井戸から出てイムルの村に立ち寄る

初めての人間の集落で
恥ずかしながら緊張している自分がいる
ライアンを先頭にして待ちの中を歩く

さすがにモンスターが表を堂々と歩いていると
色々と厄介な問題がある
どこぞの妖怪人間のセリフじゃないが早く人間になりたい

21 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 22:35:31.98 ID:FOcw6h+q0
一通り買い物を済ませたピンクの人は
なぜか地下牢にやってきた

ここには女性と牢に入れられてる男の人がいる
挨拶がしたかっただけなのか
牢屋にいる男に情報の礼を言っているようだ

王宮の戦士ともあろうものが罪人から力を借りているとは・・・!

これが人間の言う本音と建前と言うものなのだろうか


少し人間を理解した気がする

22 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 22:39:37.36 ID:FOcw6h+q0
日が暮れてきたので宿屋にてライアンと話し合う

どうやらこの男は王宮でも周りから見下されていて
この事件を自分が解決して周りの奴らに
自分の存在を知らしめたいらしい

はっきりと口には出さないが
その程度の感情は言葉の端から容易に汲み取れる

23 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 22:42:29.41 ID:FOcw6h+q0
地下牢で囚われている男は最初に会ったときには
頭が狂っていたらしい

それをバトランドの城下町から狂った男の奥さんを連れてきて
ぱふぱふで男の精神を回復させたらしい


夫も妻もどっちも狂っているとしか思えない

26 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 22:48:15.20 ID:FOcw6h+q0
夜中にふと目がさめた

これからの自分の生活で興奮しているのか
目を閉じても中々眠りにつけない

ライアンのかばんの中から薬草がはみ出ているのが目に付いた


僕がいるのに薬草ですか?
ホイミと薬草で二股掛けて楽をしたいんですか?させませんよ?


ねこそぎ喰らい尽くしてやった

28 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 22:52:53.67 ID:FOcw6h+q0
翌日、井戸の底で見つけた不思議な靴を履き
湖の中央にある塔にやってきた


飛んだ直後そこにはなんと子供が魔物に連行されている場面だった
子供が連れて行かれるのを見届けてから
後を追う様に階段を下りるライアン

なぜ攫われる現場にいながら助け出さないのか疑問が膨らむ

30 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 22:56:19.33 ID:FOcw6h+q0
塔の中には以前井戸の中で会った戦士がいた
この強敵ぞろいの塔で一人で戦えるとは中々の腕前のようだ
無理にでもこっちにくっついてった方が良かったかな?と後悔をする

ライアンは相手からホイミスライムを仲間に出来てうらやましいよと言われ
得意げな顔をしている
褒められたことが今までになかったのかバカ丸出しの表情だ

皮肉と社交辞令と言うものを学べといいたい

31 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 22:59:10.88 ID:FOcw6h+q0
ちなみに勘違いをしないで欲しいが
ライアンが僕を仲間にしたと言うことになってはいるが
これはあくまでも形式上でのこと

実際には
僕が"ライアンを盾に"しているのである
コレが僕が人間について学んだことの一つ
本音と建前です

33 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 23:03:39.09 ID:FOcw6h+q0
塔の2階にいた老人と青い目玉のバケモノを倒し
子供達を救出する


ライアンは子供達や村の大人達に礼を言われ
これ以上ないほど喜んでいる



僕の存在は空気だ
モンスターと言うだけでねぎらいの言葉もない
これが人種差別と言うものなのだろうか

はやく人間になりたい

35 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 23:09:29.48 ID:FOcw6h+q0
バトランドに到着

地位や名誉が人を変えると言う言葉があるが
今のライアンの表情はまさにそれだ
誇りが詰まった顔をしていやがる


イムルの村で子供を攫われた親達から「子供達を助けてください」と懇願されていたことに対して
『殺してもいいのなら』とバガボンドみたいな事を言っていた頃とは全くの別物だ


もし、地位や名誉が人を変えると言うのなら
僕も城で表彰されれば人間になれるかもしれない


そう考えていた時期が僕にもありました

36 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 23:11:44.27 ID:FOcw6h+q0
当然ながら城でも僕の存在は空気そのものだった
ただの代わったお飾り人形とでも思われているのだろうか

手柄を立てたヒーローがモンスターを連れて歩くわけがない
城の中にモンスターがいるわけがない
そんな常識が人間の目を曇らせる

37 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 23:15:29.47 ID:FOcw6h+q0
これからライアンは城の中に定住し
自分は新たに別の人を探して
人間への道を探してゆくのだろう
そう思ったときだ

「拙者は旅に出て、まだ子供である勇者を見つけ成長するまで守りたいと考えています」


そう言えばあの塔の中で死にかけの戦士がそんなことを言ってたっけか

38 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 23:17:56.25 ID:FOcw6h+q0
王様はライアンの申し出を快く承諾し
あろうことか経験値を授けてくれた

だったら最初からよこせよ、と言う非難の視線が
周囲の戦士やライアンから浴びせられている


当の王様本人は涼しい顔だ
これが一国の主の器と言うものなのかいい性格をしている

41 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 23:24:35.49 ID:FOcw6h+q0
これが3ヶ月ほど前の話だ


今日自分は念願の人間になり
同時に人間的な思考や能力を得ることが出来た
そして用済みとなったライアンを・・・・

44 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 23:29:58.66 ID:FOcw6h+q0
正直に言うとライアンはあまり好きではない
あっさりと俺が裏切ったようにも見えるが
こう見えてもお互いの中は最悪に近いものがあったと思う

旅をしていてもひとつも会話がない
装備や経験値の面で格差がある
宿に泊まる度に二人分の料金を取られることに顔をしかめるライアン
そんな奴の指示を戦闘中に聞くわけがない

この悪循環が今の殺害に至った理由だ
人間が嫌いなわけじゃないライアンが嫌いだっただけだ

48 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 23:33:19.27 ID:FOcw6h+q0
人間になったことで同属を手に掛けた罪悪感からか
あまり気分が優れない


アマゾンだかどこぞの秘境に住む部族は
成人した時の通過儀礼として
チンコの皮をカットする割礼と言う儀式があるそうだ


だからきっとこの殺人もオレの
新たな人間としての生活を送るための通過儀礼だったのだと思いたい

53 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 23:38:49.73 ID:FOcw6h+q0
人間になる前の自分を知る人間がいるのは色々と都合が悪い

ライアンに成り代わる考えは
殺してから思いついたのか
殺す前から考えていたのかは自分でも解らない

ホイミンという名前を捨てライアンと名乗る
そして元ライアンからピンクの鎧を回収し身に付けた

人間になって初めてに身に付ける装備がピンクとは
あまり気分のいいものではないが
この特徴的な鎧なら誰もが自分をライアンだと認識してくれるだろう


顔以外の特徴が強ければ
人間は顔をあまり覚えるよりも先にそっちを覚えるからね

59 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 23:43:10.16 ID:FOcw6h+q0
さて、今まで集めた情報を整理して
今後の行動を考えてみよう

勇者はおそらく死んだ
→仲間になって馬車の中でラクして名誉ゲット×

バトランドには帰れない
→帰らなければ良い○

60 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 23:45:18.29 ID:FOcw6h+q0
先立つものは金だ

エンドールには名前にもあるとおり円と$が使われている
ここを拠点としてお金を稼ごうと思う

まずはカジノにでも顔を出してみるか

64 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 23:49:38.74 ID:FOcw6h+q0
カジノは営業をしていなかった・・・
法にでも触れたのか営業停止を食らっているようだ


そうそう
最近この街に店を出した商人がいるそうだ
なんとも景気の良い話でうらやましい


なんとか仲間に引き込めないものだろうか

73 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 23:56:16.93 ID:FOcw6h+q0
件の商人、名をトルネコと呼ぶらしい
重度の武器マニアで愛妻家?
最近はエンドール東に洞窟を開通させ
単身で伝説の武器を探しに行くと息巻いてるらしい

コレに供する形で仲間に引き込めないものだろうか?
やってみる価値はある
洞窟へ先回りしよう

やはり戦士も商人も情報が命だと実感する

77 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/20(金) 23:59:18.41 ID:FOcw6h+q0
洞窟入り口にて一日待ったがらしき人物はこない
待ち続けるのにも飽いたのでエンドールに戻り様子を見てみることにする


どうやらトルネコは洞窟を開通させるだけさせて
自分は優雅に船で旅立ったようだ
沈んでしまえと心から願う

84 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/21(土) 00:06:15.39 ID:7lyUqpJt0
当面の目標は決まった
【トルネコを沈めよう】
作戦も決まった
【トルネコころせ】

もう既に死んでいる勇者を探したり
地獄の帝王を倒すよりは
手軽で現実味のある目標だ
その上奴の資産もゲットできれば万々歳だ

その方向で行こう!


そう決意し改めてオレは東の洞窟から新たな土地へと旅立った


〜ホイミン編 了〜

次はアリーナの話

91 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/21(土) 00:11:52.48 ID:7lyUqpJt0
〜ホイミンの話から遡る事3ヶ月前〜


この城は退屈で仕方がない
この有り余る若さとパワーを窮屈な城で腐らせておくのは勿体無い

この国の王であるお父様から今しがた説教されてきたところだ
上の私室では以前蹴破った壁を大工が修理している
非常に気分が悪い

ブライのような年寄りの教育係程度で
私の夢を諦めさせることが出来ると考えているのか
事あるごとに「女らしくしろ」と五月蝿い五月蝿い


セクハラで訴えたろうか

94 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/21(土) 00:15:00.89 ID:7lyUqpJt0
部屋には業者が作業をしていて居づらいので
城の中を散策する

不機嫌なオーラを感じているのか
誰も話しかけてこない、話しかけてくるのは目の前の緑の長帽子くらいだ
傍から見ても私に気があることがバレバレだ
この童貞丸出しなオーラは身分の違いを差し引いても
正直勘弁して欲しいと思う

96 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/21(土) 00:17:25.60 ID:7lyUqpJt0
城の一階にいた商人は私のことを姫だと気づかないようで
色々と私のうわさについて語ってくれた

なんでもとんでもないお転婆だとか
一度会ってみたいだとか


一度会って見たいと言うので
顔面に正拳を叩き込んで酷い目に会わせてやった
少し気分が晴れた

99 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/21(土) 00:20:43.48 ID:7lyUqpJt0
部屋に戻ると修理が終わったのか休憩中なのか
修理業者の姿は見えなかった

以前蹴破ったカベを見ると一目でわかるほど薄い
これで完成だと言うのなら姉歯もびっくりな構造欠陥だ


容易に蹴破り2階の屋根に飛び降りる
更に気分がすっきりした


さて実力を試すために御忍びの旅と行きますか

104 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/21(土) 00:23:54.77 ID:7lyUqpJt0
旅の支度を整えるために近くの町に向かう


城から脱出し街に入る直前で後ろから声が聞こえてきた
声から察するに緑の童貞とモヤシの教育係だと判断できる
連れ戻しに来たのだろうか


後ろを振り返らずに
近づく足音と声だけでタイミングを図り
後方に蹴りを叩き込む!

109 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/21(土) 00:27:24.00 ID:7lyUqpJt0
蹴りはクリフトの股間にヒットした
ブライのほうが都合が良かったがまぁこの際仕方ない

クリフトは3秒ほど悶絶していたが今はピクリとも動かない
ブライにはモンスターだと思ってとっさに反撃をしてしまったと言い訳をした

どうやら何度も城から抜け出す私を見かねて
今度は旅に同行するようだ
ある意味賢い選択と言える

とりあえず棺おけを引きずって教会に行こうか

114 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/21(土) 00:31:01.76 ID:7lyUqpJt0
生き返らせるお金が勿体無かったが
ブライの手前死体を放置と言うわけにも行かず
なけなしのお金で蘇生を依頼する


ここで取られたお金の分は
税金を増やして後で取り返すことにしよう

棺おけの中から出てきたクリフトがなにやら複雑な視線を送ってくるが
目をそらしてスルーだ

118 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/21(土) 00:32:39.80 ID:7lyUqpJt0
いつまでも城の近くの町にいると
城から追っ手が来るだろうし
何よりもこの辺りには強者がいない


新たな土地に向かうため
北にある山奥の村を目指す

122 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/21(土) 00:37:09.44 ID:7lyUqpJt0
村に向かう途中で気づいたが
クリフトは意外と魔法なしでも戦闘で使えることが解った
その点を褒めたら、童貞特有の

『もしかしてアリーナ様はオレに気があるんじゃないか?』
みたいな勘違いオーラを出していたので己の失言に後悔した

女性の後ろに隠れて戦う男は論外だろ、常識的に考えて・・・

127 名前: ◆xLm.YVzy0. :2006/10/21(土) 00:43:24.31 ID:7lyUqpJt0
〜山奥の村テンペ〜

どう好意的に解釈しても夢も希望もない村に到着した
と言うかこの村を包む雰囲気はただ事ではない

とりあえず宿を取り情報を収集する事にしよう
主に強い奴に関する情報を集めてくるように指示することも忘れない


二人が出て行ってからさっさと二人を置いて
先の町へ進むことも考えたが
狙ったかのように岩山に挟まれていて通り抜けが出来ない

129 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(土) 00:48:17.00 ID:7lyUqpJt0
二人が情報を携えて戻ってきた

どうやらこの村は魔物の襲撃を受けていて
近いうちにまた村の娘を生贄に差し出さないと滅ぼされてしまうらしい


なるほどなるほど
酷い話もあったものだね


で、肝心の強い奴の話は?


「「え?」」
凍りつく二人

133 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 00:58:26.64 ID:7lyUqpJt0
「何を仰られまするるか!!」
ブライが急に叫んだ
怒りのせいか噛んでる噛んでる

笑いをこらえるのに一苦労だ

「ブライ様の仰るとおりですよ!!」
クリフトまでもが出てきた

「この村を見てなんとも思わないのですか!!」
「魔物に襲われているんですよ!」
「ここで戦わずに」
「一体いつ戦うと」
「言うのですか!!」
「さぁ」
「我々で」
「この村を」
「救いましょう!!」



うぜぇ


二人して交互にセリフをしゃべりやがって

141 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 01:04:54.61 ID:7lyUqpJt0
生贄になんて興味はないし
厄介ごとには関わりたくはないが
この村を襲っている魔物には興味がある

村を襲えるほどなのだから
それなりに強いのだろう

二人に無理やりと言う形で教会に連れられて行く

話は既についているようで
準備も整っているらしい

挨拶も適当に生贄の籠の中に隠れることに


祭壇に運ばれる直前で神父がしょうもない駄洒落を言っていたので
籠の中からヤリの様な勢いで蹴りをお見舞いしてやった

口は災いの元ってね

145 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 01:14:00.51 ID:7lyUqpJt0
籠の中に入れられ祭壇に運ばれ魔物が来るのを待つ

クリフトがやや緊張しているように見える
理由は言わずもがな
魔物との戦いを前にしてではなく
女性と密室で顔がお互いに目と鼻の先にあると言うのが原因だろう


はやく魔物こないかなぁ

147 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 01:16:15.12 ID:7lyUqpJt0
大層な足音が聞こえてくる
どうやら件の魔物が到着したようだ

勢い良く籠から飛び出し戦闘態勢に入る
魔物は強そうな犬が2匹とよぼよぼの爺さんが一人



一人一殺!!

148 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 01:19:00.53 ID:7lyUqpJt0
私とクリフトが犬を相手に
ブライがおじいさん同士で1on1の形が3つ出来上がった


速攻で犬を倒し
クリフトを見るとまだ戦っている
が、あの様子なら何とかなるだろう


んでオチ担当のブライは・・・


死んでる・・・

155 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 01:26:32.03 ID:7lyUqpJt0
犬を倒したクリフトと二人掛かりでおじいさんを倒す
見かけとは裏腹にコイツがボス格だったのか
やたらと強い


だが、この爺モンスターをブライと見た瞬間
今までたまっていたブライへの不満が爆発したかのように
力がみなぎってきた


辛くも偽ブライを倒し
村人からの称賛を浴びつつ
次の町へと向かうことに


ブライはいまだに棺おけの中だ
天寿を全うしたと言うことにしておこう

161 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 01:34:53.39 ID:7lyUqpJt0
一度だけ冗談で棺おけをこの村に置いて行こうかと提案しかけたが
クリフトはガチでこの提案に乗ってきそうなので辞めて置いた


ブライをひとりぼっちでおいてくのかよオオオオォ―――――

みたいなノリはコイツには期待できない
息が詰まって仕方ないことだ

168 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 01:41:04.44 ID:7lyUqpJt0
〜フレノールの町〜

フレノールの町に到着
サントハイム近辺から離れ
山奥の村では陰鬱とした空気を味わっていた身としては
この町の空気は新しい町に来たと言う実感を与えた

町に着き早速教会に向かう
小うるさい教育係を生き返らせるのは気が引けたが
童貞と二人旅と言うのはもっと気が引ける
襲われても返り討ちには出来る自信はあるが
後々面倒なことになる

172 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 01:45:53.98 ID:7lyUqpJt0
旅の疲れを癒すために宿屋に向かう
宿屋の前に人だかりが出来ていたので尋ねてみると
どうやらサントハイムのお姫様がお忍びでこの町に来ているそうな


それ私じゃんか

177 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 01:50:40.11 ID:7lyUqpJt0
四身の拳を身に付けた記憶もないので
十中八九ニセモノであろうと考えられる

とりあえず興味があるのは
私の名を騙る位なのだからそれなりの実力はあるだろう、と


なんだかワクワクしてきたな

187 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 02:00:48.84 ID:7lyUqpJt0
腕を鳴らしながら
宿屋の2階に上がると
そこには囚われて人質になったニセモノの姫がいた

周りには倒れている偽装クリフトに偽装ブライ
役に立ってない感だけはそっくりである


人攫いに捕まってる程度では実力のほうも高が知れている
興味を失ったので引き返そうとしていると後ろから呼び止められた

「止まれ!! それ以上近づくと姫の命はないぞ」

勝手にしやがれ

193 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 02:09:10.37 ID:7lyUqpJt0
あん?

振り返りながら人攫いにガンをつける
近寄ってもないのに近寄るなとは何事だ?
頭にきたの人攫いまでの間合いを遠慮なくつめていく
偽装姫様の命は基本的にどうでもいいので足取りにも遠慮がない

倒れている偽装クリフトが姫を助ければ褒美は思いのままだ、とか
ふざけた事を抜かしていたので、間合いを詰めるついでに顔を踏んづけておいた

197 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 02:13:52.76 ID:7lyUqpJt0
「それ以上近づくと本当に姫の命はないよ!! なーにやってんの!」
こちらの予想外の行動に人攫いも動揺している
動揺しているせいか口調はブライトさんになっている


一足飛びで懐にもぐりこみ顔面を殴り飛ばす
よろめいて偽装姫から離れた腕を取り
間接とは逆方向に折り曲げる

悪を倒すが正義だと思ったら大間違いだ
悪を倒すのは更なる巨悪


銀さんもそう言っている

この人攫いは根っこの部分で人を信じていた
それが敗因だろう

201 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 02:22:16.10 ID:7lyUqpJt0
ちょっと身の程知らずな失礼さんに躾をした感覚だったのだが
偽装パーティの3人組は私を見て恐れおののいているようだ


あれ?自分の常識って意外と世間からずれてるのかな?
そんなことを疑問に思う


考えている隙を突きダッシュで逃げる3人組
特にあの3人に用はないので
気にも留めないで置こう

206 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 02:28:45.51 ID:7lyUqpJt0
変なところで妙な事件に巻き込まれたが
それよりも気になるのは自分の常識や行動が世間とずれているのかどうか?


まぁよくよく考えてみれば
姫と言う立場で実力試しの旅に出てるのだから
変わっていると言えば変わっているのだろう

実力試しなんだから
ちょっと暴力入っててもおかしくは無いだろう
それに偽姫に人攫いと言う状況がそもそも異常なのだ
状況が異常なんだから自分の行動がちょっと異常でも仕方ない


そう自己完結した

209 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 02:36:16.13 ID:7lyUqpJt0
この町に住むおじいさんからエンドールと言う国で
武術大会が行われていたと言う話を聞いた
なんだろうこの胸の高鳴りは


武術大会と聞いて
昔クリスマスに訪れるブラックサンタを返り討ちにしてやろうと
ベッドの中で息を潜めていたとき以来の感情だ


こうして次の目的地はエンドールに決定した

211 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 02:39:00.86 ID:7lyUqpJt0
やべぇ、文の構成がめちゃくちゃだ

武術大会と聞いて
昔クリスマスに訪れるブラックサンタを返り討ちにしてやろうと
ベッドの中で息を潜めていたとき以来の感情だ

            ↓

この感覚は
昔クリスマスに訪れるブラックサンタを返り討ちにしてやろうと
ベッドの中で息を潜めていた時に感じていた期待感と全く同じだ


こう変換してくださいな

216 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 02:56:13.95 ID:7lyUqpJt0
エンドールに向かうために南にある祠にやってきた
ブライ曰くこの祠はサントハイムが管理しているらしく
旅の扉を兵士が見張っているそうだ

まぁ、簡単に言うと関所みたいなものかな?

220 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 03:09:44.74 ID:7lyUqpJt0
関所の前には件の兵士がいた
ちゃんとマジメに仕事をしているようで何よりである


早速通してもらおうとしたら
道を塞いで「姫様を通すなと王様からのめいrっ・・・!」

通してくれそうに無かったのでみぞおちにボディブローを決め
無理やり通ることにした

ブライとクリフトを見て
今何か見た?と聞いてみる

「いえ、何も」

最近クリフトやブライは物わかりが良くなってきたようだ

225 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 03:18:49.70 ID:7lyUqpJt0
旅の扉をくぐりエンドールに到着
道中のモンスターが強くなっていたことに驚きつつも何とか凌ぐ
ブライが死んでしまったがそこは必要経費と割り切るほかない

それよりも偶然出くわしたメタルスライムを取り逃がしたことのほうが
精神的ショックは大きい

232 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 03:39:03.86 ID:7lyUqpJt0
ブライを生き返らせる時間さえも惜しい
エンドール到着後荷物とお荷物と棺おけを宿に置き
城に向かい武術大会への参加登録をしにいく


王様に謁見し参加の意思を表すと
快く歓迎してくれた

なんでも優勝者には姫との結婚をさせるという御触れを出して
今更ながら引っ込みがつかなくなって困っていたところだとか
娘を物のように扱うとは中々酷い親だな

と、当然顔には出さずににこやかな表情で礼を言う

エンドールの姫様にも無理な結婚をしたくないのでぜひとも優勝して欲しいと懇願されるが
この相手の都合も考えずに自分の要求だけを押し付ける
王族特有の思考回路には反吐が出そうになる

234 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 03:42:22.33 ID:7lyUqpJt0
オレも眠い
てか書く順番と構成間違えたな


286 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 11:44:09.65 ID:ZvQ+a34+0
宿屋に戻り支度を整え闘技場に向かう
クリフトが棺おけを引きずりながら後をついて来る
ブライの蘇生は後回しだ
優勝したときにでも蘇生してやるか

そんなことを考えながらコロシアムにやってきた



わたしの かくとうかとしての ちが さわぐ!!

290 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 11:52:50.99 ID:ZvQ+a34+0
〜コロシアム控え室にて〜

色々と参加者や兵士達の情報を集める
どうやら今現在の優勝候補はデスピサロと言う男のよう
名前にデスが付いている辺り何かのニックネームかハンドルネームなのだろうか


291 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 11:55:39.63 ID:ZvQ+a34+0
コロシアムにはなんと『てつのつめ』が売られていた


これは武道家としての一流の証とも言えるアイテムだ
昔からのどから手が出るほど欲しかった物が今目の前にある
サイフの中のゴールドを確認してみる




・・

・・・

・・・・・・・ギリギリ足りるな

292 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 11:58:05.26 ID:ZvQ+a34+0
ある意味全財産を投入しててつのつめを買う


その直前でクリフトから制止の声が入った
「そのお金を使ったらブライ様を生き返らせるお金が無くなってしまいますよ?」


お金が無ければザオリクを使えばいいじゃない

295 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 12:09:54.77 ID:ZvQ+a34+0
唖然とするクリフトを尻目に会場へと向かう
既に会場の盛り上がりは最高潮だ

試合も行われていないのにこの観客の数
この国には相当な数の暇人がいるようだ

なんか観客の中にスライムもいるし

297 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 12:22:31.76 ID:ZvQ+a34+0
「よくぞ来た アリーナよ」
王様が上のほうからこちらを見下ろしながらルールを説明してくれる
そんなのは兵士にでもやらせればいいと思うのに
よほどの説明好きに違いない


王様の説明が終わり
目の前の扉が開かれ奥から対戦相手が歩いてくるのが解る
試合開始のゴングがなると同時に
丸ハゲのどこからどう見ても武道家丸出しの丸ハゲに飛び掛る!!

298 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 12:25:04.14 ID:ZvQ+a34+0
丸ハゲのどこからどう見ても武道家丸出しの丸ハゲに飛び掛る!!
      ↓
どこからどう見ても武道家丸出しの丸ハゲに飛び掛る!!

です

300 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 12:32:43.62 ID:ZvQ+a34+0
ミタメ・ハゲなミスターハンを瞬殺し改めて自分の実力を確信する
次の相手のラゴスはブーメランをキャッチしてしまえば
ただのひ弱な男だ

問題は次の対戦相手のビビアン

私以外にも女性が参加しているとは・・・
私だけでは不安と言うことで王女が別の女性にも
試合への参加を依頼してたのだろうか
これは俗に言うマルチポストと言う奴だ

良い様に利用された屈辱がこみ上げてくる

301 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 12:37:23.48 ID:ZvQ+a34+0
怒りを拳に籠めて一気に突く!!

出た!会心の一撃!!

ビビアンは当然即死だ
女性同士の戦いにはフェミ的な要素がないので
ついついやりすぎてしまったといった所か


ちなみにDQ3のスーの村とビビアン・スー
ならびにこのビビアンはなんの関連性もないので注意

305 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 12:40:13.33 ID:ZvQ+a34+0
4番目の変なさまよう鎧を倒す
薬草を3個も使わせる強敵だったが勝つことが出来たので
一安心だ

そして5番目の対戦相手
コレを倒せば決勝戦に突入だ
そして満を持して扉の奥から出てきた対戦相手



ベロリンマン





どう見てもモンスターです、本当に(ry

306 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 12:50:55.52 ID:ZvQ+a34+0
ベロリンマンは急に4体に分身しだした
どう見ても人間のできる技ではない
本物は一体のみ
他の三体は偽者だろう

「フフフ、いまだかつてこの技を破ったものはいない!」
と負けフラグを向こうから建ててくれてるのが唯一の救いだ

目をつぶり心眼で本体を見極める
もちろん心眼なんて出来るわけがない
これはブラフだ

308 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 12:55:15.92 ID:ZvQ+a34+0
心眼を試みることではなく目を瞑るように見せることが目的だ
もちろん完全に瞑っていない
しっかりと薄目を開けている


目を瞑っているのを良い事にベロリンマンが襲い掛かってくる


アレが本物か

311 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 12:59:14.19 ID:ZvQ+a34+0
ベロリンマンの腕を掴み攻撃を防ぐ

今までこの技を破ったものはいないといっていたが
これでそのセリフも言い収めのようだ

「まっ!! 待てっ!!!!!」

攻撃を仕掛けてきてそのセリフはないだろう
ベロリンマンの脇腹を爪で一思いに貫く

姿がモンスターに酷似しているせいか
それほどの罪悪感はない

314 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 13:03:12.24 ID:ZvQ+a34+0
「うぅ・・・」
まだ息があるようだしぶとい奴め


そのまま倒れたベロリンマンに馬乗りになり
顔面を殴打する
昔とある学校ゲームで風間を制限時間尽きるまで殴打して遊んだ記憶がよみがえる


30発ほど殴ったところで兵士兼レフェリーに止められ
勝利を告げられる


盛り上がっていた観客もあまりの残虐さに引いたのか
静まり返っている




ちょーっとやりすぎちゃったかな?

320 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 13:31:04.85 ID:ZvQ+a34+0
ベロリンマンを倒し決勝へと進んだ
デスピサロは相当な手誰と聞いている
薬草一つでマトモに渡り合えるかどうかは解らないが
やってみるしかない


怖気づいたのかデスピサロとやらは出てこない
大物気取りのつもりなのか?
呼びに行った兵士が戻ってくるが
デスピサロがいないと言う

「いない者は仕方ない、優勝者はアリーナじゃ!


エーッ!!


デスピサロの時は5人抜きして更に決勝戦の相手待ちだったのに
こっちは5人抜きで優勝ですか?
他の優勝候補が現れるまで待ったりしないの?


あぁ、そう言えば王様も私に優勝させたいみたいなこと言ってたっけ
なんだこれ?八百長?

324 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 13:35:41.17 ID:ZvQ+a34+0
gdgd感の漂う武術大会に優勝し
王様と王女からの礼の言葉をハイハイと聞き流し
城を後にする


当面の目標がなくなり
どうしたものかと考えながら城を出ると
サントハイムの兵士が入り口で待ち構えていた

「アリーナさま!すぐにお城にお戻りくださいませ ぐ、ぐふっ」

城からの追っ手がついにここまで来てしまったか
とりあえずみぞおちにボディブローを決め
昏倒させる

330 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 13:53:15.22 ID:ZvQ+a34+0
よく見ると兵士は体中の至る所に傷があった
もしや城で何かあったのだろうか

兵士を起こそうとするが
既に息をしていない
心臓が止まっている
脈拍もない
クリフトが何か言いたそうにしている

この兵士はここに着いた時点で既に死んでいたと言うことにしよう
クリフトが凄いものを見るような目でこちらを見てくる

返事は?

「はい」

物分りが良くて良い事だね

334 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 14:02:56.27 ID:ZvQ+a34+0
一旦サントハイムに戻ろう
兵士の言葉が気になる


棺おけを引きずってしんどい思いをするのはクリフトだからいいとしても
さすがに街中で棺おけは目立つので
ブライを生き返らせることにする



お金が足りなかったのでブライとクリフトの装備を売り払った

339 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 14:16:32.24 ID:ZvQ+a34+0
ブライを生き返らせてサントハイムへ戻る

ブライからすれば死んで生き返ったら既にエンドール
武術大会は既に終わっていて
そしてそのままサントハイムにトンボ帰り
何がなにやらわからない状況だろう


私の知ったことではないけどね

340 名前: ◆xLm.YVzy0. :佐賀暦2006年,2006/10/21(佐賀) 14:30:59.19 ID:ZvQ+a34+0
キメラの翼でサントハイムに飛ぶ
城の中に入るとそこには人一人いなかった

念のため一階から二階に私室までくまなく探したが
誰一人としていない

「これは、もしや・・・」
クリフトは何かこの状況について知っているのだろうか?



「私達は釣られたんでしょうか?」


下らない事を言い出したので
以前蹴破った壁の隙間から二階の屋根に蹴り落とした
そのまま流れるような動作でクリフトに着地

アバラが折れるような音が聞こえる


サントハイムではつまらない冗談は死罪に匹敵する


全部 最新50
DAT2HTML 0.33dp Converted.